市民権 移民

カナダ移住 VS アメリカ移住

数十年にわたり、アメリカは機会の地として見られ、新たな生活、仕事、学習、永住を求める人々にとって非常に人気のある目的地です。現在、アメリカには約4,500万人の外国生まれの人々が住んでおり、人口の約14%を占めています。

カナダもまた、非常に人気のある移民先となっています。2021年には、約830万人の外国生まれの人々がカナダに住んでおり、人口の約4分の1(23%)を占めています。

この記事では、両国の移民政策を比較していきます。

カナダの移民政策

カナダは毎年、移民の受け入れ数を示す移民レベル計画を発表しています。この計画は、次の3年間にわたる経済移民、家族移民、その他クラスでの移民の割合を示しています。

2023年から2025年までの移民レベル計画では、カナダは移民の目標を増やすことを発表し、2023年に46万人、2024年に48.5万人、2025年に50万人を受け入れる予定です。この計画は、労働力不足の解消のためにスキルドワーカーを引きつけること、家族の再結集の重要性を認識すること、そして世界中の脆弱な人々を難民再定住の取り組みを通じて支援することに焦点を当てています。

2022年、移民局は43.7万人以上の移民をカナダに迎えました。そのうち56%がExpress EntryやProvincial Nominee Program(PNP)などの経済クラス移民を通じてであり、家族クラスの移民は24%を占めました。

カナダの移民の最も一般的な出身国は、インド、中国、アフガニスタン、ナイジェリア、フィリピン、フランスの順です。

アメリカの移民政策

2016年には、アメリカは110万人以上の法的な永住権(Lawful Permanent Residents:LPR)を国内に受け入れました。しかし、近年では、LPRの受け入れ数は政府の政策、処理の遅延、およびCOVID-19パンデミックの影響で2020年にはわずかに70万

これにより、相対的な観点から見ると、カナダはアメリカの3倍の割合で移民を受け入れています。

アメリカの移民政策を規定する法律は、移民および国籍法(Immigration and Nationality Act:INA)と呼ばれています。INAによれば、年間67万5千人の永住権移民ビザをさまざまなビザカテゴリーで発行することができます。さらに、その67万5千人に加えて、年間のUS市民の配偶者、両親、および21歳未満の子供の受け入れには制限がありません。また毎年、一定数の難民が米国難民受け入れプログラムを通じて受け入れられます。

アメリカでは、有能な技術を持つ移民が永住権または一時的な滞在ビザで国に入るさまざまな方法が提供されています。一時的な非移民労働者向けに20種類以上のビザがあります。永住権を持つ雇用ベースのプログラムに関しては、アメリカは年間14万人を上限としています。

米国市民の直系の親族には、年間を通じて制限なくビザが利用可能です。(対象者が要件を満たしている場合)ただし、年間を通じて家族優先制度の下で利用可能なビザは限られており、一般的には米国市民の成人している子供、兄弟姉妹、および永住者の配偶者および未婚の子供となります。

アメリカの移民の最も一般的な出身国は、メキシコ、中国、インド、フィリピン、ドミニカ共和国、キューバの順です。

アメリカで永住権を取得するには?

  1. 雇用主によるスポンサーシップ:具体的な永久的な正規のフルタイムの雇用オファーに基づく雇用主スポンサーのグリーンカード申請です。EB-1、EB-2などの5つの優先カテゴリーがあります。
  2. 自己スポンサー雇用ベースのグリーンカード申請:特定の雇用オファーが必要なく、通常はEB-1卓越した能力(EB-1A)またはEB-2国家利益免除(NIW)での申請となります。
  3. アメリカ市民との結婚:アメリカ市民と結婚した場合、配偶者を通じてグリーンカードを申請することができます。
  4. 近親者によるスポンサーシップ:アメリカ市民または永住権保持者の近親者によるスポンサーシップが可能です。
  5. 米国国務省のビザ抽選プログラム:米国国務省が毎年実施するビザ抽選プログラム、別名グリーンカード抽選があります。

カナダで永住権を取得するには?

  1. Express Entry:カナダ政府が運営する主要な申請管理システムで、Federal Skilled Worker Program(FSWP)、Canadian Experience Class(CEC)、Federal Skilled Trade Program(FSTP)のスキルドワーカーに永住権を提供します。資格のある候補者はExpress Entryプールに登録され、Comprehensive Ranking System(CRS)に基づいて評価されます。得点の高い候補者には永住権申請へ招待するInvitations to Apply(ITA)が発行されます。
  2. Provincial Nominee Program(PNP):ケベック州とヌナブト準州を除くほぼすべての州および準州が独自で運営するプログラムです。PNPでは、カナダへの移住を希望し、特定の州に定住したい人を州または準州が指名することができます。
  3. スポンサーシップ: カナダ市民や永住権保持者が家族をカナダに招く機会を提供する移民プログラムもあります。永住権保持者または市民の配偶者、子供、孫は家族スポンサーシップの対象となる場合があります。

今後の展望について

アメリカでは移民政策に関する重要な変更が継続して行われており、アメリカ政府や裁判所の判断に基づいています。これらの変更の多くは国境の取り締まりや不法移民への対応に向けられており、現行の合法的な経路を拡大して安全かつ秩序ある移民を確保することを目指しています。

家族によるスポンサーシップや雇用に基づく移民ビザの数は、前年に使用されなかったビザ番号が次の年に割り当てられることにより変動します。例えば、アメリカ市民権・移民サービス局のウェブサイトによると、国務省は現在、2023年の雇用に基づく年間制限は約19万7千人と見積もっており、2022年に使用されなかった約5万7千人の家族スポンサーシップビザ番号が2023年の雇用に基づく制限に追加されるとしています。

カナダでは、今後数年間で移民の目標数をさらに増やし、2025年までに50万人の新たな移民を迎えることを目指しています。また、州はPNPを通じてより多くの権限を持つことになり、PNPの目標数も増加していく予定です。

カナダの移民大臣たちは最近、複数年にわたるPNPの割り当て計画に合意しました。今後、PNPの割り当て目標は3年ごとに設定され、永住権の目標も3年間の期間で決定されることになります。

Source:CIC NEWS

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Mika.F

Mika Fukuyama/カナダ政府公認移民コンサルタント College of Immigration and Citizenship Consultants (CICC)メンバー: R710017 Canadian Association of Professional Immigration Consultants(CAPIC)メンバー:R23092 大学在学中にカナダ留学を経験。卒業後、5年間日系のメーカー企業で営業として勤務した後カナダへ移住。MFIC Immigration Inc.の代表であり、別企業でImmigrtaion Consultantとしても勤務。

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