近年増えてきている親子留学ですが、親がカナダで勉強・就労をしている期間、一定の条件を満たせば子供がカナダの公立学校に無料で通えるようになります。カナダの教育制度は州によって異なる為、今回はブリティッシュコロンビア州の制度についてご説明します。
ブリティッシュコロンビア州の教育制度では、17歳になるGrade12までが義務教育とされていて、州政府が教育費を負担しています。本来、教育費がかからないのはカナダ市民・永住権保持者のみで、留学生には学費がかかります。
しかし、親が就労ビザ、大学・大学院・カレッジ等の学生ビザ保持者で、ある一定の条件を満たせばカナダ住民とみなされ、子供の授業料が無料になります。以下ではこれらの条件について詳しく見ていきます。
ワークビザの保有
親がワークビザを保有している場合は、下記の点を満たしていればこのルールが適用されます。(ワーホリは除く)
1.ワークビザの有効期限が残り1年以上あること
2.週20時間以上働いていること
学生ビザの保有
親が1年以上、Diploma以上の学位が取得できるプログラムの学生ビザを保有している場合。
Diploma以上のプログラムは、Post-Graduation Work Permit(PGWP)(プログラムの修了後に取得できる就労ビザ)とほぼ同じです。
親が公立のカレッジ・大学の2年生プログラムや、公立私立問わず4年制のプログラムでの学生ビザを保有している場合、子供の学費無料の対象になります。
学生ビザでESLに通っている場合
親がESL(語学学校)に通っている場合も、下記の条件を全て満たせば授業料無料の対象になります。
1.Education Quality Assurance Designation(EQA)で認められているESLであること
EQAとはブリティッシュコロンビア州が学校の認定証明で、州が定めた基準を満たしている学校になります。このEQAで認められたESLに通っている場合、最長1年まで子供の授業料が無料になります。1年を超えた分に関しては、留学生とみなされ授業料が発生します。
2.ESL修了がDiploma以上のプログラムの入学条件であること
3.Diploma以上のプログラムへの入学許可証が発行されていること
ESLを修了することがDiploma以上のプログラムへの入学条件であり、ESLの修了を条件とした条件付き入学許可証が発行されている必要があります。
円安が進む今、子供が現地の学校に通うと年間の学費で約160万近くかかってしまいます。これから親子留学を考えている方にとって、親の就労・留学が条件を満たせば子供の教育費が無料になることは非常に魅力的だと思うので、これらのオプションも視野に入れてプランを考えることをお勧めします。