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IT 系人材のためのカナダの移民パスウェイ

カナダのIT業界は近年成長し続けており、この成長スピードは、カナダのスキルのあるIT業界での労働者の数を上回り続けると予想されています。この成長は、新興企業とGoogleやAmazonなどの大企業が混在し、より多くの資金を投じてカナダでビジネスを成長させていることに起因しています。この投資はカナダ経済の中核をなすものであり、その結果、トロントだけでも25万人以上のIT系労働者が存在しています。

これらのスキルのあるIT系人材の高い需要に応えるため、連邦政府と州政府は海外からの労働者を雇用するために多くの永住権とワークビザのオプションを提供しています。この記事では、雇用主・IT業界の外国人労働者の両社に向けてのいくつかのオプションをご紹介します。

ワークビザ

海外からの人材の雇用を検討している雇用主は、ワークビザを申請するためのオプションがいくつかあります。カナダ国内でのIT系人材が不足している場合、下記のプログラムは雇用主がビジネスに必要なスキルをもったIT系労働者を迅速に雇用できることを目的としています。

Global Talent Stream

グローバル-タレント-ストリーム(GTS)は、IT分野で最もよく知られているオプションです。これはカナダのIT産業の成長を促進するために開始され、アプリケーションが提出されてから約2週間で申請処理がされることが特徴です。このプログラムでは、ワークビザの入手が可能で、その後の永住権を希望する人への足がかりとして使用することができます。

これはTemporary Foreign Worker Program(TFWP)の一部とみなされ、雇用する前に、雇用主はまずカナダ労働省(ESDC)からNeutralまたはPositiveのLabour Market Impact Assessment(LMIA)を取得しなければなりません。ESDCは、カナダ国外からの労働者の雇用が、カナダの労働市場においてプラス・中立・マイナスのどの影響を与えるかどうかを評価します。

また、この制度で雇用するためには、雇用主は以下の2つのカテゴリーのうち、いずれかの基準を満たす必要があります。

カテゴリーA

このカテゴリーは、提携されているパートナーを介してEDSCにアプローチする企業が対象です。通常このパートナーとは、地域経済の支援を使命とする政府、地方・政府関連機関や企業のことを指します。このカテゴリーで採用される従業員は、IT分野の特定の部分での高い専門性を持っている必要があります。候補者の職業がすでにグローバル人材職業リストに掲載されている場合、雇用主はカテゴリーBで申請する必要があります。

カテゴリーB

このカテゴリーは、ソフトウェアエンジニア・デザイナー・情報システムアナリストなど、すでにグローバル人材職業リストに掲載されている職業に従事する従業員を必要とする雇用主が対象になります。これらの職業は需要があると考えられており、政府はカナダの労働力においてこれらのスキルが不足していることを認識しています。

Labour Market Benefit Plan

雇用主は、カナダの労働市場に長期的にどのような利益をもたらすかをまとめたLMBP(Labour Market Benefits Plan)をEDSCに提出する必要があります。カテゴリーによって下記の通り焦点が異なります。

カテゴリーAでは、このプログラムを通じた雇用がカナダ人と永住権保持者の雇用創出にどのような利益をもたらすかを説明する必要があります。

カテゴリーBにおいては、カナダ人と永住権保持者が需要の高いITスキルを習得するためのトレーニングへの投資をどのように行うかを具体的に示す必要があります。

また、どちらのカテゴリーにおいても、雇用に際して給与に関する条件があり、Global Talent Streamで雇用された人は、優勢賃金かそれ以上の賃金を支払わなければないという決まりがあります。

優勢賃金とは、以下のうちの最も高い賃金を指します。

1.カナダ政府ジョブバンクの定める職業別賃金中央値
2.雇用主が現在雇用している従業員で、同等のスキルと経験を持つ同じポジションの従業員に支払っている賃金
3.グローバル人材職業リストで定義されている最低賃金額(該当する場合)

Intra-Company Transfers (ICTs)

ICTsは、外国企業の従業員がその企業のカナダ支社に移動する際に発生するプログラムです。転勤者はほとんどの場合、管理職やその他の専門的な知識を持っている人になります。この対象となる企業は、カナダに支店を持つ企業であれば、雇用主がLMIAを取得することなく、他国の従業員がカナダに転勤することが可能になります。

カナダ永住権取得への道

IT系の人材でカナダ永住権の取得を目指す場合、最も一般的な方法は、Express Entryでの該当する移民プログラム、またはProvincial Nominee Program(PNP)を通じて取得する方法です。

Express Entry

エクスプレス・エントリーは、カナダ政府によるスキルを持つ人へ向けた最大のエントリーストリームです。Express Entryで永住権の申請招待を受ける主要な人たちは、IT系技術職のバックグラウンドを持つ候補者になります。

エクスプレスエントリーは、スキルドワーカーの申請を迅速化するために設計されており、最も人気のあるExpress Entryのプログラムは、Federal Skilled Worker Program (FSWP)になります。このプログラムは、ほとんどのIT系職種のように、NOC職業コード0・A・Bに該当する実務経験を少なくとも1年以上積んだ人を対象としています。

また、過去3年間にカナダで1年間の職務経験を積んだ人は、Canadian Experience Class(CEC)プログラムを通じてエクスプレス・エントリーの申請資格を得ることができます。

エクスプレス・エントリーとは、2つのステップからなります。

1.まず申請したいプログラムでの申請資格があるかどうかを判断します。

2.申請資格がある場合:カナダ移民局(IRCC)のサイトからプロフィールを作成することになります。移民局は、プロフィールに登録された職歴・学歴・語学力・その他の人的資本を基に、ランキングシステム(CRS)スコアを割りだします。このスコアが高いほど、候補者は永住権申請のための招待状(ITA)を受け取る可能性が高くなります。移民局は、約2週間ごとに抽選を行っており、ITAを発行された場合、60日以内に移民局への申請を完了しなければなりません。

Provincial Nominee Program

カナダには100以上の経済移民のプログラムがあり、その多くは各州が定めるProvincial Nominee Program(PNP)の一部となっています。ケベック州とヌナブト州を除くすべてのカナダの州は、移民局と連携して機能するPNPのプログラムを保有しています。これらのプログラムにより、州政府はその州に適した申請者を選ぶことが可能になり、いくつかの州は、IT系の人材を誘致するための移民制度を設けています。ここでは各州のIT系を対象としたPNPプログラムを簡単にご紹介します。

BC Tech Stream

British Columbia州のPNPプログラム。このストリームでは、申請者はBC州の移民プログラムのいずれかの申請資格を持ち、少なくとも1年間のジョブオファーがあることが必要です。

OINP Tech Draw

Ontario州のPNPプログラム。このプログラムでは、申請者はFederal Skilled Worker Program(FSWP)またはCanadian Experience Class(CEC)のいずれかの申請資格があることが必須です。

Saskatchewan Tech Talent Pathway

Saskatchewan州のPNPプログラム。SINP (Saskatchewan Immigrant Nominee Program)のIT系職種に対する雇用主からのJob Approval Letterを取得していることが条件となります。また、過去5年以内にその職業で少なくとも1年の実務経験の証明が必要です。

Alberta Accelerated Tech Pathway

Alberta州のPNPプログラム。申請者はアルバータ州エクスプレスエントリーストリームの資格条件を満たしている必要があります。また、現在アルバータ州で働いているか、23の適格職種のいずれかの職種でのジョブオファーを保有している必要があります。

さらに詳しい内容を知りたい方はお気軽にお問合せください。

Source:CIC NEWS

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Mika.F

Mika Fukuyama/カナダ政府公認移民コンサルタント College of Immigration and Citizenship Consultants (CICC)メンバー: R710017 大学在学中にカナダ留学を経験。卒業後、5年間日系のメーカー企業で営業として勤務した後カナダへ移住。MFIC Immigration Inc.の代表であり、別企業でImmigrtaion Consultantとしても勤務。

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