6月20日より、カナダは国内外への旅行、運送業・政府職員に対するワクチン接種義務付けを一時停止することを発表しました。
カナダ政府は、ワクチン接種義務の終了はカナダのパンデミックの状況が改善したことを反映するものであり、カナダ人の90%近くがワクチン接種を完了していて、患者数も減少傾向にあると述べています。
コロナウイルスは引き続き世界中で流行しており、感染リスクは国によって異なる為、国外からカナダ国内へ入国する際のワクチン接種要件は引き続き求められます。これらの要件には、ワクチン接種を完了していないカナダ人への検査・隔離も含まれています。
クルーズ船の乗客・乗員に対するワクチン接種義務に関しては引き続き適用されます。また、飛行機や列車でのマスク着用やその他の公衆衛生措置についても引き続き適用されます。
また、カナダ政府は今後のパンデミックの状況に応じて、ワクチン接種義務を再び実施する可能性があると発表しています。
2021年10月30日以降、政府はカナダへの旅行客は交通機関(飛行機・列車・船等) を利用するためにワクチンの接種完了を義務付けました。当時、運輸大臣のOmar Alghabra氏は、この義務の施行は旅行客と旅行業界の従業員の安全を守るためだと述べており、施行から30日の間は、ワクチン未接種であっても、Covid-19の検査を受け陰性であることが証明できれば免除される等ある程度の柔軟性がありました。
しかし、オミクロン株が流行したことにより、専門家達は渡航時のワクチン接種義務についての効果に疑問を持ち始めました。カナダの公衆衛生責任者Theresa Tam氏は、より感染力の強いウイルスには、3回目を接種することが有効的だとしています。
ワクチン接種を完了しているとみなされるためには、旅行客は引き続き承認されているCovid-19のワクチンを2回、またはジョンソン&ジョンソンのワクチンを1回接種している必要があります。
また、現在カナダの空港では入国時にランダムでCovid-19のテストを行っていましたが、混乱を避けるため、2022年6月11日から6月30日の間、一時的にこの検査を中止すると発表しています。ワクチン未接種の旅行者に対しては、通常通り現地での検査が行われます。