カナダで就労をするためにはまずワークビザを取得する必要があります。カナダでのワークビザ取得プロセスとそのオプションについては難しいことが多く、以下では、ワークビザのプロセスに関して最もよく寄せられる質問を解説していきます。
ワークビザ申請料は?
ワークビザの申請費用は、どの業界で働くか、どのストリームで申請するかに関係なく同じです。
IRCCに支払う申請料は、通常のワークビザは$155、オープンワークパーミットの場合はこれにプラス$100(合計$255)となります。
ビザ申請に必要書類は?
ワークビザを申請する場合必要となる基本書類は下記の通りです:
- 有効なパスポート
- バイオメトリクスと写真の提出
- カナダ国内で就く仕事の要件を満たしていることを証明する書類
- ケベック州の受け入れ証明書(Certificat d’Acceptation du Quebec)(該当する場合)
- 配偶者、子供、または事実婚パートナーとの関係を証明する書類(該当する場合)
- Application For Work Permit Made Outside of Canada(IMM 1295)フォームの記入 (カナダ国外から申請の場合)
- Family Information(IMM 5645)フォームの記入
また、雇用主から必要な書類を提出する必要がある場合もあります。(LMIAレター、雇用契約書等)
カナダでの雇用契約がなくてもワークビザ申請はできる?
ほとんどの場合は通常、カナダの雇用主からのジョブオファーが必要となります。また、ほとんどの場合で雇用主は、外国人労働者を雇う前にLMIA(Labour Market Impact Assessment)取得する必要があります。LMIAを取得する目的は、外国人労働者の雇用がカナダの労働力に対してプラスまたは中立的な影響を与えるかどうかを確認するためです。ただし、この要件には一部の例外があり、LMIAや雇用契約なしで労働許可を申請できる場合もあります。
たとえば、カナダが定める学校(Designated Learning Institution、DLI)の卒業生は、卒業後のPost-Graduation Work Permit Program(PGWP)の対象となり、ジョブオファーは必要ありません。同様に、すでにカナダのワークビザまたは学生ビザを持っている人の配偶者は、雇用先なしでオープンワークパーミットを取得できる場合があります。(条件を満たしている場合)
オープンワークパーミットとは?誰が取得対象?
オープンワークパーミットとは、ビザの有効期間内であれば、どの雇用主・職種でも自由に働くことのできるビザです。
以下の条件を満たす場合、オープンワークパーミットの対象となることがあります:
- カナダの定める学校(DLI)を卒業し、卒業後のPost-Graduate Work Permit(PGWP)の対象となる学生である場合
- 学習費用を支払うことができなくなった学生である場合(困窮学生)
- カナダでの永住権を申請している場合(永住権の結果待ちの場合)
- 永住権を申請した人の扶養家族である場合
- スキルド職種または学生ビザ保持者の配偶者または事実婚のパートナーである場合
- アトランティック移民パイロットプログラムの申請者の配偶者または事実婚のパートナーである場合
- 難民、難民申請者、保護対象者、またはそれらの家族である場合
- 強制執行不能な退去命令(Removal Order)を受けている場合
- Temporary Resident Permitを持っている場合(TRP:特殊な理由でカナダ滞在が許可されるビザ)
- 特別プログラムに参加する若い労働者である場合(ワーキングホリデーを含むIECプログラム)
ワークビザで家族と一緒に渡航はできますか?
配偶者へのオープンワークパーミット申請は、カナダ雇用主からのLMIAサポートの雇用オファーがある場合は、ほとんどの場合で可能です。他にも細かく条件がある為、ご自身のワークビザ取得状況・雇用状況が条件を満たしていれば配偶者へのオープンワークパーミット申請を出すことが可能になります。また、LMIAサポートのワークビザを取得している場合、子供はカナダ人と同じ条件(授業料)で学校へ通うことが可能です。尚、各州で定められている就労可能の年齢、その他の特定の条件を満たしている場合はワークビザの取得資格がある場合もあります。
どのようなワークビザの種類がありますか?
カナダには2つのカテゴリーのワークビザがあります:
LMIAサポートワークビザ(Closed Work Permit):雇用主がLMIA(外国人雇用がカナダの雇用市場と賃金にマイナスの影響を及ぼさないかを示すもの)を取得した後に申請できるタイプのワークビザ。取得後は、サポートしてくれた雇用主の元で決められた職種のみでの就労が可能。
LMIA非対象のワークビザ(Open Work Permit):前述の条件を満たしている場合に取得可能なビザ。ビザの有効期間中、雇用主・職種関係なく就労が可能。
例えば、Temporary Foreign Worker Program(TFWP)は、LMIAを必要とするプログラムで、International Mobility Program(IMP)はLMIAを必要としません。IMPのプログラムでは、カナダ・アメリカ・メキシコ協定(CUSMA)などの自由貿易協定に基づくLMIA非対象のワークビザがあります。この協定により、雇用主はLMIAを取得する必要なしに外国労働者がワークビザを申請することができます。
ワークビザで最も最短で取得できるものは?
Temporary Foreign Worker Programの中にGlobal Talent Streamとストリームがあります。このGlobal Talent Streamは、外国人をワークビザでカナダに誘致し、特定の労働市場のニーズを満たすためのワークビザを発行します。
このストリームでは、特定のスキルドワーカーが申請から2週間以内にビザを取得できる可能性があり、通常、申請は10営業日以内に処理されます。
Global Talent Streamには、Category AとCategory Bの2つのカテゴリーがあります。Category Aは、独自の特殊な才能を海外から採用する必要がある高成長企業向けです。Category Bは、カナダ内での労働者不足な需要のある職種に特定のスキルのある外国労働者を雇用しようとする雇用主向けです。
ワークビザの申請処理時間は?
ビザの申請処理時間に関しては、ビザを申請する国や、その時々の処理状況によっても異なります。このビザ処理時間とは、IRCCが申請を受け取った日から開始し、結果が出るまでの期間を指します。
処理時間は次の要因に基づいて異なります:
- 提出された申請の種類
- 申請が完了しているかどうか(書類等に不備がないか)
- IRCCが情報を確認できるかどうか
- 書類や情報の追加要求や懸念に対応するのにかかる時間
カナダ国内で観光からワークへのステータス変更はできますか?
観光ステータス(eTA)で入国後カナダ国内でワークビザを申請することは可能で、これによりステータスを観光からワークに変更することができます。 但し、ほとんどの場合で雇用主からの雇用契約と必要に応じてLMIAのサポートが必要になります。またこれと同時に、働く予定の職種の資格基準を満たしている場合、ワークビザの申請に進むことができます。
ワークビザを持ちながら永住権を取得できますか?
ワークビザで就労しながらの永住権(Permanent Resident)申請は可能です。また、ワークビザでカナダ国内で就労している人向けに設計された移民プログラムもいくつかあり、それぞれのプログラムの申請資格を満たしていることが最低条件となります。
カナダでの永住権を取得する方法の1つに、Express EntryのCanadian Experience Class(CEC)というプログラムがあります。
このCECでは、カナダでの就労経験がPRを取得する際に大きな役割を果たします。
CECでPRを申請するための最低条件は以下の通りです:
- 申請前の3年間でカナダ国内でスキルド職種でフルタイムの労働経験が少なくとも12ヶ月あること。
- 就労経験がNational Occupational Classification(NOC)(職業分類コード)のスキルレベルに応じて必要な言語スキルの水準を満たしていること。
以上ワークビザに関してよくある質問10選でした!
Source: CIC NEWS