学校を変える新ルール
2024年末から、指定教育機関(DLI)を変更する前に、新しい就学許可(スタディパーミット)を申請して承認を受ける必要がある運用になりました。
2025年1月には、就学許可の延長申請時に、新しい州・準州のアテステーションレター(PAL/TAL)を添付することも必須になりました。2025年冬学期・春学期に新しい学校へ入学が決まっていた人には、移行措置として、新しい申請が審査中でも転校と就学の開始を認める対応があり、これは2025年5月1日まで続きました。
転校を検討する場合は、新規の就学許可の審査期間を前提に計画する必要があります。また、PGWP(卒業後就労許可)を目指す人は、初回の就学許可を2024年11月1日より前に申請していると一部の専攻分野要件が免除されますが、転校のために新しい就学許可を取り直すとこの免除が外れる点に注意が必要です。
現在、留学生は就学許可に記載されたDLIに在籍している必要があります。
留学生の配偶者・パートナーのオープン就労制限
2025年1月21日から、家族向けのオープンワークパーミットは、以下のいずれかの課程に在籍する留学生の配偶者または内縁パートナーに限定されました。
- 修士課程(16か月以上)
- 博士課程
- 医療・教育・工学の専門職系の一部プログラム
それ以前は、16か月未満の修士課程でも配偶者が対象になる場合がありました。対象プログラムの詳細は別途公開された一覧で確認できます。
就学許可の上限(キャップ)の縮小
連邦政府は2025年の就学許可キャップを公表し、2025年1月22日から12月31日までに処理する申請数を550,162件に限定しました。発給見込みは年間437,000件で、2024年比で約10%減でした。このうち新規入国者向け(新規発給)は305,900件が目標でしたが、2025年1月から8月までの新規発給は89,430件で、年間目標の29%にとどまりました。
これは、住宅や社会サービスの負担を抑えるため、2024年以降の一連の方針(就学許可の上限設定など)で一時滞在者数の抑制を進めている影響です。さらに2025年11月には、2026年の就学許可キャップとして最大408,000件を発給する計画が示され、2025年の目標(437,000件)から7%の減少となりました。
修士・博士課程への柔軟化
2026年1月1日から、公立機関の修士・博士課程に出願する学生は就学許可キャップの対象外になります。これにより、就学許可の取得でPAL/TALの提出が不要になり、キャップに達していても出願が可能になります。入学手続きで必要なデポジットなど、初期費用の負担軽減につながる場合があります。
博士課程の2週間審査
2025年11月6日から、博士課程の留学生は就学許可の審査が最短2週間で行われます。対象となるには、博士課程への在籍、カナダ国外からの申請、オンライン申請が条件です。
配偶者・内縁パートナーや扶養子などの家族も、訪問ビザ・就労許可・就学許可を主申請者と同時に提出し、同一申請内に含める場合は、迅速審査の対象になる可能性があります。
PGWPの「専攻分野」要件の見直し
2024年に、PGWPの対象外でないプログラムについては、長期不足職種(Express Entryの優先分野を含む)に関連する「専攻分野」で修了することが条件化されました。学士・修士・博士の学位プログラムは専攻分野要件の対象外です。
2025年6月にはPGWP対象プログラムの見直しが発表され、多数のプログラムが追加・削除されました。中でも「輸送(Transport)」分野が丸ごと対象外とされました。その後、2025年7月に削除の実施が2026年初頭へ延期され、現時点では178のプログラムがPGWP対象として維持されています。卒業後にカナダで働く予定がある場合は、出願前に志望プログラムがPGWP対象か必ず確認する必要があります。
生活費の証明額の更新
2025年9月1日以降の出願から、留学生が示すべき最低生活費(初年度授業料と渡航費を除いた金額)が引き上げられました。単身の場合は22,895カナダドル(従来は20,635カナダドル)です。家族帯同の場合は人数に応じて必要額が増えます。対象はケベック州以外の全州・準州で、金額は毎年更新されます。
翌年の新規受け入れ縮小
2025年11月に公表された2026~2028年の移民レベル計画では、2026年の新規留学生の受け入れ目標が155,000人と示されました。これは2025年水準(305,900人)や同計画上の2026年の想定値から、約半分への縮小です。政府は一時滞在者数の抑制を引き続き進めています。
PGWP申請で多い不備の回避方法
2024年から、PGWP申請には語学成績と専攻分野の証明(該当する学習レベルの場合)が新たに必要になりました。これらは初回提出時に同封しなければなりませんが、申請ポータルに専用アップロード欄がなく、多くの申請で添付漏れが発生して不許可になる事例が相次ぎました。
2025年12月、当局は両方の書類を1つのファイル(例:結合PDF)にまとめて提出する方法を案内しました。最新の手順を必ず確認してから申請する必要があります。
参考サイト
IRCC(移民・難民・市民権省)
https://www.canadavisa.com/ircc.html
就学許可(スタディパーミット)
https://www.canadavisa.com/canadian-temporary-study-visa.html
DLI変更の移行措置
転校に関する新ルールの解説
PAL/TAL(州・準州のアテステーションレター)
https://www.canadavisa.com/canadian-provincial-attestation-letters.html
各種審査期間
https://www.canadavisa.com/canada-immigration-processing-times.html
家族向けオープンワークパーミット(概要)
https://www.canadavisa.com/canadian-immigration-open-work-permits.html
留学生家族のOWP制限の詳細
対象プログラム一覧(配偶者のOWP)
2025年の就学許可キャップ
https://www.cicnews.com/2025/01/canada-announces-study-permit-cap-for-2025-0150770.html
新規就学許可の発給状況(2025年1~8月)
2026年の就学許可キャップ
https://www.cicnews.com/2025/11/canada-announces-2026-study-permit-cap-1162628.html
大学院生のキャップ除外と博士の迅速審査
訪問ビザ(TRV)
https://www.canadavisa.com/canadian-temporary-resident-visa-visitor.html
就労許可(概要)
https://www.canadavisa.com/canadian-temporary-work-visa.html
Express Entry
https://www.canadavisa.com/express-entry.html
PGWP対象プログラムの大幅見直し
PGWP対象外への削除の延期
カナダで働く(概要)
https://www.canadavisa.com/working-in-canada.html
カナダ留学の選択肢
https://www.canadavisa.com/study-in-canada-options.html
生活費の最低額の更新
2026~2028年 移民レベル計画
PGWPの不許可を避ける新しい提出方法
カナダ留学の選択肢診断
CIC News
2025 in review: Canada’s biggest changes for international students and PGWP eligibility(英語)