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H1-B大幅値上げ後のカナダ就労ルートと許可費用解説

H1-B値上げとカナダという選択肢

H1-B申請費用が10万米ドルに引き上げられた影響で、北米でのキャリア継続を目指す人にとって、カナダでの就労ルートを検討する意義が増しています。カナダでは、就労許可(ワークパーミット)または永住権のいずれかを通じて就労が可能です。

就労までの2つの道

  • 就労許可(ワークパーミット):基本的に1~3年間の一時的な許可で、条件を満たせば更新できる場合があります。
  • 永住権(Permanent Residence):期限なくカナダで居住・就労できます。

主な選択肢と要点

ルート ステータス 要件の要約
Temporary Foreign Worker Program(TFWP) 就労許可 カナダ雇用主からの求人+労働市場影響評価(LMIA)。
社内転勤(Intra-company Transferee) 就労許可 多国籍企業のカナダ拠点での管理職・経営層・専門知識職への求人。
Express Entry 永住権 技能職としてCRSスコアが高いこと。連邦の経済移民3プログラムの要件を満たすこと。
州・準州ノミニープログラム(PNP) 永住権 80以上のサブストリームがあり、州・準州ごとの基準と定住意思が必要です。

多くの人にとっては、まず就労許可で渡航し、カナダでの職歴を積んでから永住権を目指す流れが効果的です。カナダでの職歴は経済移民の選考で有利に働きます。

配偶者・家族の取り扱い

本人が就労許可を得た場合、配偶者または事実婚パートナーが配偶者オープンワークパーミット(SOWP)を取得できる場合があります。永住権に合格した場合は、申請に同伴させた配偶者、扶養子、配偶者の扶養子も同時に永住権が付与されます。

TFWP(雇用主経由の就労許可)

TFWPでは、雇用主がLMIA(労働市場影響評価)を取得したうえで求職者に求人を出すことが中心条件です。LMIAは雇用・社会開発省(ESDC)が発行し、外国人雇用がカナダ労働市場に中立または好影響であることを示します。募集広告が必須のストリームもありますが、免除されるストリームもあります。LMIA申請料は雇用主が1,000カナダドルを負担します。

LMIAの取得には概ね3~4か月程度かかります。就労許可の審査期間は申請国により異なります。直近の目安は以下のとおりです。

申請国 最新の処理目安
インド 約8週間
ナイジェリア 約22週間
パキスタン 約12週間
アメリカ合衆国 約3週間

現在、失業率が6%以上の地域ではTFWPの低賃金ストリームのLMIA審査が一時停止中です。高賃金ストリームで要件を満たせない場合は、失業率が低い地域での求人を探す必要があります。

社内転勤(ICT)

多国籍企業のカナダ拠点からの求人が必要です。申請者は同一企業で少なくとも1年間勤務している必要があります。対象職種は以下のいずれかです。

  • 経営層(Executive)
  • 管理職(Managerial)
  • 専門知識職(Specialized Knowledge)

申請では、当該人材と職務がカナダ事業の立ち上げ・運営に不可欠であることを示すことが重要です。

Express Entry(永住権)

Express Entryは連邦の経済移民選抜システムです。ケベック州以外に居住する意思が必要です。まず候補者プールにプロフィール(EOI)を登録し、招待(ITA)を受けてから本申請に進みます。プール登録には、認可済みの語学検定結果、カナダ国外学歴の教育資格評価(ECA)、以下のいずれかのプログラム要件を満たすことが必要です。

  • Canadian Experience Class(CEC)
  • Federal Skilled Worker Program(FSWP)
  • Federal Skilled Trades Program(FSTP)

各プログラムは職歴や語学レベルの最低条件が異なります。招待獲得には、包括的ランキングシステム(CRS)で対象ドローのボーダーを上回るスコアが必要です。カナダでの就労経験はCRS加点につながるため、就労許可での開始は有効な戦略です。

州・準州ノミニープログラム(PNP)

州または準州の指名を受けることで永住権申請が可能です。指名先で居住する意思を示し、各ストリームの要件や手続きに従う必要があります。80を超えるストリームがあり、対象職種・経験・語学などが多様です。自己診断ツールや専門家相談を活用して適合ストリームを確認できます。

入国・在留の一般要件

区分 概要
資金 本人と家族の生活を支える十分な資金が求められます。
医療 公衆衛生上の危険がなく、社会サービスへの過度な負担とならないことが求められます。
安全 重大犯罪歴や組織犯罪との関係、国家安全保障上の脅威がないことが必要です。
誠実性 虚偽申告や重要事項の不申告がなく、移民法違反歴がないことが必要です。就労許可では許可期間終了時に出国する意思の説明が求められます。

申請の進め方

該当ルートと適格性を確認したら、カナダ政府の案内に沿って申請します。多くの場合はオンラインで提出します。代理人の起用は必須ではありませんが、手続きには細かな論点が多く、誤りは遅延や不許可の原因になります。必要に応じて経験豊富な移民専門家の支援を検討します。

参考サイト

カナダ就労許可の無料相談(Cohen Immigration Law Firm)
https://www.canadavisa.com/wpteam.html?utm_source=cicnews.com&utm_medium=article&utm_campaign=2025-09-21_what-is-canadas-work-permit-fee-options-to-work-in-canada-after-the-h1-b-fee-hike_59998

Work permits(就労許可の基礎)
https://www.canadavisa.com/canadian-temporary-work-visa.html

Permanent residency(永住権の基礎)
https://www.canadavisa.com/canadian-immigration-visas.html

Spousal Open Work Permit(配偶者オープンワーク)
https://www.canadavisa.com/inland-spousal-common-law-sponsorship-open-work-permit-pilot-program.html

Temporary Foreign Worker Program(TFWP)
https://www.canadavisa.com/temporary-foreign-worker-program.html

低賃金LMIAの審査停止に関する解説記事
https://www.cicnews.com/2024/08/canada-to-stop-processing-low-wage-lmias-for-the-temporary-foreign-worker-program-in-some-cities-0846015.html

失業率6%以上の地域の拡大に関する続報
https://www.cicnews.com/2025/07/the-number-of-regions-in-canada-where-low-wage-lmias-wont-be-processed-has-increased-as-of-july-11-0757455.html

Express Entry(概要)
https://www.canadavisa.com/express-entry.html

語学テスト(認可一覧)
https://www.canadavisa.com/language.html

教育資格評価(ECA)
https://www.canadavisa.com/educational-credential-assessment.html

Canadian Experience Class(CEC)
https://www.canadavisa.com/canadian-experience-class.html

Federal Skilled Worker Program(FSWP)
https://www.canadavisa.com/federal-skilled-worker-program-fswp.html

Federal Skilled Trades Program(FSTP)
https://www.canadavisa.com/canada-federal-skilled-trades-program-fstc.html

CRS(包括的ランキングシステム)
https://www.canadavisa.com/express-entry-comprehensive-ranking-system.html

CanadaVisa+(自己診断アプリ)
https://canadavisaplus.com/assessment

移民代理人の活用について
https://www.canadavisa.com/using-immigration-representative.html

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