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カナダ移民で有利になる初級フランス語学習術と試験対策完全ガイド

フランス語がカナダ移民で有利になる理由

英語力が中級以上の人がフランス語力も示すと、カナダの永住申請で有利になります。特にエクスプレス・エントリーでは、フランス語が総合点の加点対象になります。政府公認の言語テストの結果は、英語はCLB、フランス語はNCLCという1~12の尺度に換算されます。

加点要素 最大CRS加点 補足
中核人的資本 24 配偶者なしで第2公用語としてのフランス語力が対象です。
追加要素 50 4技能すべてでNCLC7に到達した場合の加点です。

フランス語カテゴリーの「カテゴリー別選抜」は、4技能すべてでNCLC7に到達していれば対象になります。フランス語対象ドローのカットオフは、カナディアン・エクスペリエンス・クラスより低くなる傾向があり、2025年はフランス語対象が379~481点、CECが518~547点の範囲でした。州ノミネートでもフランス語話者に配点や専用枠が用意されることがあり、オンタリオ州やノースウェスト準州ではフランス語話者向けのストリームがあります。さらに、4技能でNCLC5に達していれば、フランコフォン・コミュニティ・イミグレーション・パイロットの対象になる可能性があります。

初心者がNCLC4まで到達するコツ

発音を最初に固めます:鼻母音や無音の文字など、フランス語特有の発音を早めに身につけると後が楽になります。カナダのフランス語とパリのフランス語では発音が大きく違うため、ケベック、ニューブランズウィック、北オンタリオ、マニトバなどの話者の発音を参考にすると実用的です。アクセント記号(é/à, è, ù/â, ê, î, ô, û/ç/ë, ï, ü)が意味や音を変える点も必ず押さえます。

フランス語のメディアに浸ります:字幕付きの番組やポッドキャストで、語い・発音・語順に繰り返し触れると吸収が速くなります。再生速度を下げたり一時停止して音とスペルを結びつけると定着しやすいです。

初日から声に出します:完璧を待たず、1日数語でも口に出します。発音と記憶と自信の定着につながります。自分の生活に関係する短文を録音して聞き直すと改善点が見えます。

初心者同士の学習パートナーを作ります:同じ出発点の相手と定期的に練習すると、継続と復習がしやすくなります。教え合いは理解の定着に有効ですが、必ずネイティブ教材や経験ある講師の指導と組み合わせます。

毎日少しずつ学びます:1日15~30分でも、語いの復習と新出語の学習、短い音声のリスニング、音読、簡単なライティングを回します。既存の習慣に重ねる「習慣の連結」を使うと続きます。アプリの通知や連続記録も継続に役立ちます。

エラージャーナルをつけます:自分のミス(語い・文法・発音・語順)を書き出し、正しい形と理由を並べて記録します。時制、名詞の性、発音などテーマごとに整理すると弱点が明確になります。

練習グループに参加します:オンラインや対面の会話サークルで、実際のやりとりを増やします。定期的な参加で、聞く・話すの両方が自然に伸びます。

イマージョン合宿に参加します:時間と費用に余裕があれば、数週間~数か月の集中合宿で一気に伸ばせます。帰宅後は、学んだ力を落とさないよう早めに公式テストを受ける計画を立てます。

フランス語試験の流れ

試験はIRCCが認める試験機関でオンライン予約を行い、指定会場で4技能(読む・聞く・書く・話す)が評価されます。現行の対象試験はTEF CanadaとTCF Canadaの2つです。

技能 形式 時間 実施方法
TCF Canada 読解 多肢選択39問 60分 コンピュータ
聴解 多肢選択39問 35分 コンピュータ
記述 課題3問 60分 コンピュータ
口頭 課題3問 12分 試験官と1対1
TEF Canada 読解 多肢選択40問 60分 コンピュータ
聴解 多肢選択40問 40分 コンピュータ
記述 セクションA・B 合計60分(A:25分、B:35分) コンピュータ
口頭 セクションA・B 合計15分(A:5分、B:10分) 試験官と1対1

読解ではパンフレットやメニューなど身近な文書、日常的な表現、抽象的な文章の要点理解が問われます。聴解では日常会話の情報や口語表現を含む音声の理解が問われます。記述では説明、依頼、主張と根拠の提示などが課されます。口頭では情報を引き出す力、自発的で連続的な意見表明、試験官との会話が評価されます。TCFの総所要は約2時間47分、TEFは約2時間55分です。

試験対策リソース

事前の準備が推奨されます。TEFは公式の学習素材や模擬問題、対策セミナーの記録を提供しています。TCFも公式のサンプル問題や外部教材の案内があります。日々の学習法と組み合わせて活用すると効果的です。

NCLC1~4の位置づけ

制度上の言語力は3段階に分かれます。ステージ1は初級(CLB/NCLC1~4)、ステージ2は中級(5~8)、ステージ3は上級(9~12)です。初級の各レベル名称は次のとおりです。

NCLCレベル 名称
NCLC1 初歩的(Initial Basic)
NCLC2 発達初級(Developing Basic)
NCLC3 基礎到達(Adequate Basic)
NCLC4 基礎流ちょう(Fluent Basic)

志望ルートが求める基準(多くは最低NCLC4)を示すには、公認試験を受験して4技能のスコアを取得する必要があります。

NCLC1~4の具体像

NCLC1(初歩的)

技能 できること
読解 文字や数字、ごく基本の単語を認識します。ごく短い定型表現を時々理解します。図や絵などの手がかりに強く依存します。文脈から意味を推測できません。
記述 文字や数字、既知の単語を少し書けます。ごく短い表現を試みますが、綴りや文法の誤りが頻発します。暗記表現に頼り、構成が不十分です。
口頭 ごく基本のニーズを単語レベルで伝えます。身ぶりや助けに大きく依存します。文の型や時制の理解がほとんどありません。語い不足で母語に戻りがちです。
聴解 短い単語や表現を一部理解します。非常にゆっくり明瞭な話し方が必要です。身ぶりや視覚情報に依存します。

NCLC2(発達初級)

技能 できること
読解 キーワードや基本情報、短い定型文を拾えます。音と文字の対応の理解が限定的です。画像や二言語辞書の助けが必要になりがちです。
記述 個人情報や単語、非常に簡単な表現を書けます。身近で今すぐ必要な内容に限れば表現できますが、簡単な考えの明確化に苦労します。
口頭 短く簡単な語を使えますが、文同士のつながりが弱いです。話す速度は遅く、ためらいが多いです。文法や時制の使用は最小限で、合図や促しが必要です。
聴解 身近なニーズに関する簡単な語や短文を少し理解します。ゆっくり明瞭な発話が必要です。予測可能な表現を越えると追いつきにくく、視覚支援があると理解が進みます。

NCLC3(基礎到達)

技能 できること
読解 身近な話題の短く整った文章を理解します。簡単な連続した文脈は追えますが、深い理解は限定的です。視覚的手がかりがあると理解が安定します。
記述 基本文法・語順・常用語いの理解が育っており、身近な話題について簡単な文を書けます。可読性はありますが、語順や語形の問題が残ります。
口頭 短文をつなげ始め、基本の時制を一部使えます。断片的ながら、身近な出来事や必要事項を簡単な文で伝えられます。発音は改善中で、視覚的手がかりがあると安心です。
聴解 ゆっくり明瞭な話し方なら、身近な語い・表現・短文を理解し、要点をつかめます。繰り返しや言い換え、視覚情報があると確実になります。

NCLC4(基礎流ちょう)

技能 できること
読解 目的・要点・重要情報・基本的な論理関係を捉えます。簡単な文法を理解し、やや複文も一部認識します。図表などの支援があると確実です。
記述 1文1節程度のシンプルな文で短い文章を書けます。身近な題材や自己紹介レベルなら、基本的な語いと文法で表現できます。綴り・句読点・大文字の使い方が整い始めます。
口頭 日常の話題や経験、希望や必要を短い文で伝え、短い連続発話を保てます。文型は不安定で時々伝わりにくさがあります。
聴解 1対1や小人数の会話で、文脈や視覚支援があれば通常速度に近い発話も追えます。より複雑な文型や日常表現の理解が進みます。

参考サイト

Permanent Residence(PR)解説
https://www.canadavisa.com/canadian-immigration-residency-obligations.html

カナダ移民の種類一覧
https://www.canadavisa.com/canadian-immigration-visas.html

エクスプレス・エントリー概要
https://www.canadavisa.com/express-entry.html

CRS(総合ランキングシステム)解説
https://www.canadavisa.com/express-entry-comprehensive-ranking-system.html

言語テストの概要
https://www.canadavisa.com/language.html

CLB/NCLC説明
https://www.canadavisa.com/canadian-language-benchmark-clb-descriptions.html

カテゴリー別選抜(フランス語)
https://www.canadavisa.com/eecategories.html

カナディアン・エクスペリエンス・クラス
https://www.canadavisa.com/canadian-experience-class.html

州ノミネートプログラム(PNP)概要
https://www.canadavisa.com/provincial-nomination-program.html

オンタリオ州ノミネートプログラム
https://www.canadavisa.com/ontario-provincial-nominee-program.html

ノースウェスト準州ノミネートプログラム
https://www.canadavisa.com/northwest-territories-provincial-nominee-program.html

フランコフォン・コミュニティ・イミグレーション・パイロット
https://www.cicnews.com/2025/01/canada-launches-new-immigration-pathway-for-french-speakers-0151088.html

移民に言語テストは必要か
https://www.cicnews.com/2024/05/do-i-need-a-language-test-to-immigrate-to-canada-0543993.html

IRCC(移民・難民・市民権省)

https://www.canadavisa.com/ircc.html

TEF Canada 公式サイト
https://tefcanada.ca/?srsltid=AfmBOoq2m9cWT7jDNQz3Xe2CVoT5NR8mF8JQl2YxXGosyeYoScs6Sa2E

TEF 準備資料(サンプル・ワークショップ)
https://www.lefrancaisdesaffaires.fr/en/candidate/test-evaluation-francais/tef-canada/preparation/

TCF サンプル問題
https://www.france-education-international.fr/test/exemples-epreuves-tcf?langue=fr

TCF Canada 情報(英語)
https://www.france-education-international.fr/en/test/tcf-canada?langue=en#:~:text=%C2%A0In%20addition%2C%20to%20study%2C%20it%20is%20recommended%20to%20practise%20with%3A

エクスプレス・エントリー適性チェック
https://canadavisaplus.com/assessment?utm_source=cicnews.com&utm_medium=article&utm_campaign=2025-10-14_french-for-beginners-going-from-zero-french-language-skills-to-an-nclc-4_60374

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