変更点の概要
連邦政府は一時外国人労働者プログラム(TFWP)の低賃金枠について、各州・準州ごとの時給の下限額を引き上げました。2026年7月17日から、高い失業率の地域では、下記の時給しきい値を下回る職種での新規採用や就労許可の更新はできませんでした。
| 州・準州 | 新しい時給しきい値 | 以前の時給しきい値 |
|---|---|---|
| アルバータ | $37.50 | $36.00 |
| ブリティッシュコロンビア | $38.40 | $36.60 |
| マニトバ | $31.33 | $30.16 |
| ニューブランズウィック | $31.73 | $30.00 |
| ニューファンドランド・ラブラドール | $33.60 | $32.40 |
| ノースウエスト準州 | $48.00 | $48.00 |
| ノバスコシア | $31.96 | $30.00 |
| ヌナブト | $45.00 | $42.00 |
| オンタリオ | $36.92 | $36.00 |
| プリンスエドワードアイランド | $31.20 | $30.00 |
| ケベック | $36.00 | $34.62 |
| サスカチュワン | $34.62 | $33.60 |
| ユーコン | $45.60 | $44.40 |
低賃金枠の時給しきい値は、各州・準州の賃金中央値の120%に設定されています。
凍結の対象地域(失業率6%以上)
しきい値未満の賃金での職種については、次の都市圏で採用や更新が停止対象です。
| 都市圏(CMA) | 失業率(%) |
|---|---|
| セントジョンズ(NL) | 7.3 |
| モンクトン(NB) | 8.1 |
| モントリオール(QC) | 6.8 |
| オタワ・ガティノー(ON/QC) | 6.7 |
| ベルビル・クインテウエスト(ON) | 6.7 |
| ピーターボロ(ON) | 7.0 |
| オシャワ(ON) | 8.5 |
| トロント(ON) | 7.3 |
| ハミルトン(ON) | 6.9 |
| キッチナー・ケンブリッジ・ウォータールー(ON) | 8.1 |
| ブランフォード(ON) | 6.2 |
| グエルフ(ON) | 7.4 |
| ロンドン(ON) | 7.8 |
| ウィンザー(ON) | 7.9 |
| バーリー(ON) | 7.9 |
| グレーターサドベリー(ON) | 6.2 |
| サスカトゥーン(SK) | 6.5 |
| カルガリー(AB) | 7.0 |
| レッドディア(AB) | 7.2 |
| エドモントン(AB) | 7.2 |
| ケロウナ(BC) | 7.5 |
| カムループス(BC) | 7.0 |
| チリワック(BC) | 7.9 |
| アボッツフォード・ミッション(BC) | 8.0 |
| バンクーバー(BC) | 6.7 |
| ナナイモ(BC) | 6.5 |
上記以外の地域では、しきい値未満の賃金の職種でも低賃金枠の追加要件を満たせば採用できます。
低賃金枠での追加要件
- 事業所ごとのTFWP労働者の割合は最大10%までです。
- 建設や食品製造など一部の職種は上限20%の対象です。
- 2026年4月1日から2027年3月31日までの一時措置として、参加州の農村部の雇用主は上限が15%に引き上げられています。
- 直近3か月で合計8週間の求人広告が必要です(高賃金枠は4週間です)。
- 先住民や障がいのある人など、就業機会が少ない人たちに向けた募集を行う必要があります。
- 15~30歳の若者に向けた募集を行う必要があります。
- Job Bankでマッチスコアが星2以上の応募者には、全員に面接や選考への案内を送る必要があります(高賃金枠は星4以上です)。
- 適切で手ごろな住まいの提供と、外国人労働者の往復交通費の負担が求められます。
TFWPの基本ルール
TFWPは、カナダ国内に適任のカナダ市民や永住者がいない職種に限り、雇用主が外国人を雇える制度です。就労許可の発給や更新には、雇用主が連邦政府から肯定的または中立的な労働市場影響評価(LMIA)を得ることが条件です。就労許可は、特定の雇用主・職種にのみ有効です。
低賃金・高賃金のどちらの枠でも、雇用主は「その職種の地域の賃金中央値」または「同じ職場で同じ職務に就くカナダ人・永住者が受け取る同等の賃金」のうち、高いほうを必ず支払う必要があります。
最近の制度変更と受け入れ数
- 2024年、失業率6%以上の地域で低賃金LMIAの審査が停止されました。
- 低賃金枠の時給しきい値が地域の賃金中央値の120%に引き上げられました(以前は中央値と同水準でした)。
- 低賃金枠で雇用できる割合の上限が10%に引き下げられました(以前は20%でした)。
- 一時滞在者の年間受け入れ目標が導入され、TFWPの就労許可も対象になりました。
2026年のTFWPの受け入れ数は、2024年と比べて50%以上減少しています。政府は2026年にTFWPの就労許可を合計6万人受け入れる目標です。国際交流プログラム(IMP)の2026年の目標は17万人で、IMPの受け入れは2024年比で69%減となっています。IMPは社会・文化面での利益などを目的とする就労許可で、LMIAは不要です。
注記:2026年の政府公開データに基づき、2024年と2026年の「1~4月」の4か月間を比較した数値です。
参考サイト
TFWP(カナダ一時外国人労働者プログラム)
https://www.canadavisa.com/temporary-foreign-worker-program.html?utm_source=cicnews.com&utm_medium=article&utm_campaign=2026-07-17_canada-raises-wage-thresholds-for-tfwp-work-permits_78105
失業率6%以上の地域一覧(LMIA関連)
https://www.cicnews.com/2026/07/low-wage-lmia-processing-restrictions-lifted-for-eight-regions-including-halifax-winnipeg-and-regina-0777900.html
Job Bankのマッチスコア(星)説明
https://www.jobbank.gc.ca/support/question?qaid=140&tid=15#:~:text=Match%20score
農村部の上限を15%に引き上げた措置
https://www.cicnews.com/2026/03/canada-expands-work-permits-for-employers-and-foreign-workers-in-rural-areas-0372919.html
LMIAの新しい求人広告と若者向け募集の要件
https://www.cicnews.com/2026/04/new-lmia-rules-double-advertising-period-and-require-employers-to-target-youth-0473796.html
低賃金LMIAの一時停止(モラトリアム)
https://www.cicnews.com/2024/08/canada-to-stop-processing-low-wage-lmias-for-the-temporary-foreign-worker-program-in-some-cities-0846015.html
CIC News
Canada raises wage thresholds for TFWP work permits(英語)
www.cicnews.com/2026/07/canada-raises-wage-thresholds-for-tfwp-work-permits-0778105.html