犯罪歴があると入国を拒否される理由
軽い違反でも犯罪歴がある人は、春にカナダへ行こうとしても国境で入国を断られることがあります。入国審査では、違反をした国での呼び方ではなく、その行為がカナダの法律でどう扱われるかで判断されます。カナダでの扱いが重いと見なされると、観光でも入国できません。
ただし、違反の内容や状況、刑罰の終了からの経過時間しだいでは、「みなしリハビリテーション(deemed rehabilitation)」として扱われ、入国できる可能性があります。
「みなしリハビリ」の考え方と条件
みなしリハビリは、一定の条件を満たすと犯罪歴による入国不可を乗りこえる考え方です。申請書は不要で、入国時に審査官が当てはまるかを判断します。条件の例は次のとおりです。
- 要約罪(軽い犯罪)に当たる違反が2件以上ある場合:すべての刑罰(服役、罰金、保護観察など)を終えてから5年以上が経っていること。
- 起訴手続きが必要な重い犯罪(インダイタブル)に当たる違反が1件で、その法定刑が10年未満の場合:すべての刑罰を終えてから10年以上が経っていること。
カナダでは、要約罪は米国の軽罪(misdemeanor)に、インダイタブルは米国の重罪(felony)におおむね近い考え方です。
刑罰の全てを終えてからは無違反であることが必要です。さらに、今後も違反をしないと審査官が納得できる材料が求められます。条件を満たしていても、必ず許可されるわけではありません。入国の可否は、最終的にその場の審査官の裁量です。
「リーガルオピニオンレター」が役立つ場面
みなしリハビリを主張して入国を目指す人は、移民法にくわしい弁護士が作成する「リーガルオピニオンレター」を用意すると有利になることがあります。これは、あなたの犯罪歴をカナダ法の基準でどう評価できるかを整理し、入国審査官に分かりやすく示す文書です。次のような点をていねいに説明します。
- 違反からの経過時間
- 良い行いの実績(職場や学校での態度、推薦状など)
- 地域や社会への貢献
- 再発のおそれが低い理由
- カナダに入国を認めるのが妥当であるという法的な根拠
この文書があると、事実の行き違いをへらし、みなしリハビリに当てはまることを強く示せます。ただし、最終判断はあくまで審査官が行います。文書があっても入国が保証されるわけではありません。
みなしリハビリ以外の選択肢と注意点
犯罪歴による入国不可を解消する他の方法として、「犯罪リハビリテーション(criminal rehabilitation)」の申請や「一時居住者許可(TRP)」があります。
- 犯罪リハビリテーション:審査に1年以上かかることが多く、直近の渡航には向きません。早めの準備が必要です。
- 一時居住者許可(TRP):入国不可でも入国の必要性が非常に高いときに限り発給されます。家族の不幸など、強い理由がある場合に検討されます。観光目的だけでは、許可が出ない可能性が高いです。
みなしリハビリに当てはまって入国不可の理由が解消されたとしても、入国が自動で許可されるわけではありません。ビザやeTAなど、他の入国条件もすべて満たす必要があります。
参考サイト
みなしリハビリ(deemed rehabilitation)
https://www.canadavisa.com/canadian-immigration-deemed-rehabilitation.html?utm_source=cicnews.com&utm_medium=article&utm_campaign=2026-03-17_a-criminal-record-could-derail-your-trip-to-canada-this-spring-heres-why_72997
カナダ市民権の基礎
https://www.canadavisa.com/canadian-citizenship-immigration-and-settlement-in-canada.html
米国の軽罪(misdemeanor)での入国
https://www.canadavisa.com/entering-canada-with-a-misdemeanor.html
米国の重罪(felony)での入国
https://www.canadavisa.com/entering-canada-with-a-felony.html
CIC News
A criminal record could derail your trip to Canada this spring – here’s why(英語)