施行日と全体像
2026年3月30日から、州・準州が州推薦プログラム(PNP)候補者の「その州・準州に住む意思」と「カナダで経済的に自立できる力」の審査を単独で担当します。これら2点は連邦では原則審査しない運用に変わりました。
この変更は、同日より前に出した申請も、まだ適格性の審査を通過していないものは新ルールで扱われます。すでに適格性を通過した申請は対象外です。
既に提出した申請の扱い
適格性の審査前であれば、提出日を問わず新ルールが適用されます。連邦の審査官は、定住意思や経済的自立力を独自に判断しません。州・準州の有効な指名証明(ノミネーション)が、その2点を審査済みであることの証拠になります。
何が変わったか
変更前は、州・準州が指名しても、連邦の審査官が別の結論に達し、定住意思や経済的自立力の観点で不許可にすることがありました。変更後は、有効な指名証明があれば、連邦はその2点を再審査したり、州・準州の判断を置き換えたりできません。
連邦が引き続き審査する項目
ベースPNP(非エクスプレス・エントリー)
- 本人確認の確認
- 有効で期限内の指名証明の確認
- 受け入れ対象外に当たらないかの確認(例:受動的投資や移民連動型投資スキームなど)
- カナダ入国可否の審査(犯罪・治安、健康、経済状況など)
エンハンストPNP(エクスプレス・エントリー経由)
- 上記に加え、該当するエクスプレス・エントリーの最低条件を満たしているかの確認(連邦技能労働者、連邦技能職、カナダ経験)
エンハンストPNPの応募者は、プール入りの時点、招待(ITA)受領時、永住申請提出時の各時点で、これらの条件を満たしている必要があります。
不利な情報が見つかった場合の流れ
連邦の審査で、定住意思や経済的自立力に疑義が出ても、連邦はそれだけで不許可にできません。まず指名した州・準州に相談し、州・準州は合意内容に応じて60~90日で見直しを行い、指名を維持するか取り消すかを決めます。指名が取り消されれば永住申請は不許可になります。指名が維持され、かつ入国不可に当たらない場合は、手続きが続きます。入国地点での対応でも、定住意思や経済的自立力の再審査は行いません。
応募者への影響
適格性の判断が州・準州の段階により重く移りました。そのため、指名前に「その地域で暮らす意思」と「経済的にやっていける根拠」を、州・準州に対して明確に示せることが重要になります。有効な指名証明が出れば、連邦がこの2点を別判断で否定するリスクは下がります。
意思と経済定着力を示す証拠例
定住意思の例
- 当該地域での内定や就労実績
- 当該地域に家族がいること
- 当該地域での就労・就学の経験
- 就労許可・就学許可などで同地域に住んだ履歴
- 地域社会への理解やつながりを示す情報
経済的自立力の例
- 需要の高い職種での有効な内定
- 関連するカナダでの職務経験
- 英語またはフランス語の高い言語力
- 地域の労働需要に合う学歴・資格
- 十分な資金(定着資金)
必要書類や重視される点は州・準州ごとに異なります。応募するストリームの要件を事前に確認することが大切です。
参考サイト
PNPの基本情報
https://www.canadavisa.com/provincial-nomination-program.html
IRCC(移民・難民・市民権カナダ)概要
https://www.canadavisa.com/ircc.html
入国不可(犯罪・治安)
https://www.canadavisa.com/immigration-inadmissibility.html
医療上の入国不可
https://www.canadavisa.com/overcome-medical-inadmissibility-to-canada.html
ベースPNPとエンハンストPNP
https://www.canadavisa.com/base-and-enhanced-provincial-nominations.html
エクスプレス・エントリー全体像
https://www.canadavisa.com/express-entry.html
連邦技能労働者(FSWP)
https://www.canadavisa.com/federal-skilled-worker-program-fswp.html
連邦技能職(FSTP)
https://www.canadavisa.com/canada-federal-skilled-trades-program-fstc.html
カナダ経験(CEC)
https://www.canadavisa.com/canadian-experience-class.html
CIC News
Ottawa shifts key PNP eligibility decisions to provinces and territories(英語)