法改正で米国人にも市民権が広がる
カナダの市民権法が改正され、生まれによる市民権の世代制限が広く外れました。これにより、家系にカナダ人の先祖がいる米国人は、多くの人がカナダ市民と認められる可能性が出てきました。文化や言語ではなく、先祖のつながりだけを見て判断する制度です。
フレンズ俳優の例
マシュー・ペリーは子どもの頃をオンタリオ州で過ごし、以前から米加の二重国籍でした。今回の改正で、ジョーイ役のマット・ルブランも父方のフランス系カナダ人の血筋により、米加の二重国籍と認められる立場になりました。父方の祖母はニューブランズウィック州の出身で、アケイディア系のルーツです。なお、本人はフランス語に堪能とされていますが、制度上は言語や文化ではなく系譜だけが要件です。
新制度のポイント
- 2025年12月15日より前に生まれた人に対し、血統による市民権の「第一世代まで」という制限を撤廃しました。
- 先祖の代数は問いません。家系図でカナダ人の先祖を一人でも特定できれば、資格の可能性があります。
誰に資格があり得るか
米国にはカナダ系の先祖を持つ人が多数います。フランス系の姓が家系にある人や、ニューイングランド地方にルーツがある人は、該当する確率が特に高いです。家族に長く米国だけで暮らしてきた歴史があっても、先祖をたどるとカナダにつながる例が少なくありません。
手続きの流れ
1. 系譜を確認します
家族に聞き取りをして家系図を作り、出生地や移住の記録を自分で調べます。まずはカナダ人の先祖を特定することが第一歩です。
2. 証拠書類を集めます
市民権の証明申請では、出生証明書、洗礼記録、結婚証明書などの公式な書類が例として受け付けられます。先祖とのつながりを、親子の連続でたどれる形でそろえます。
3. ケベック由来の人は資料請求が必要です
祖先がケベック州にいた場合、州の戸籍当局(Directeur de l'état civil、DEC)に正当な理由を示して公的写しを請求する必要があります。100年以上前の記録は州立公文書館(Bibliothèque et Archives nationales du Québec、BAnQ)が所蔵し、新法後は認証写しの需要が大きく増えています。
4. 専門家の支援を使う方法もあります
申請のミスを減らし、資料請求を早めるため、カナダ法で認められた移民専門の弁護士などに依頼する人もいます。公文書館は地元住民の請求を優先することがあるため、代表者の関与が有利に働く場合があります。
申請と処理期間
必要書類がそろったら、カナダの移民・難民・市民権省(IRCC)に市民権の証明書を申請します。申請件数の増加により、処理期間は最近おおむね10か月ほどに延びています。
証明書取得後にできること
証明書を受け取った後は、カナダのパスポートを申請できます。現在、カナダのパスポートは国際的な渡航の指標で米国のパスポートより高い評価を受けています。
二重国籍のメリットと税金
カナダと米国は二重国籍を認めています。カナダ市民として認められた米国人は、カナダのどの州や地域でも自由に住み、働くことができ、居住すれば公的医療にもアクセスできます。税金については、カナダは米国と違い市民権ベースの世界課税をしていません。米国人がカナダの市民権の証明とパスポートを取得しても、これだけで追加の納税義務は生じません。米加の二重国籍は、実質的にメリットが中心の制度です。
参考サイト
Bill C-3の施行と世代制限撤廃
https://www.cicnews.com/2025/12/breaking-bill-c-3-takes-effect-giving-many-a-clear-pathway-to-canadian-citizenship-1263495.html
二重国籍の概要
https://www.canadavisa.com/dual-citizenship.html
ケイジャンと新法の関係
https://www.cicnews.com/2026/04/why-cajuns-may-be-canadians-under-new-citizenship-law-0473979.html
市民権の証明とは
https://www.cicnews.com/2026/03/proof-of-citizenship-0372265.html
ニューイングランドの祖先に関する記事
https://www.cicnews.com/2026/04/quarter-of-new-englanders-can-get-canadian-passports-in-wake-of-citizenship-law-changes-0474053.html
CIC News
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