現在の処理時間
カナダ市民権証明(Proof of Canadian Citizenship)の処理は12か月です。2025年7月時点では5か月でしたが、現在は大幅に長くなっています。直近1か月で新たに1万4千件超が追加され、待ち行列が膨らんだことが主な要因です。処理時間は申請在庫に左右されるため、今後さらに延びる可能性があります。現時点で申請すると、完了の目安は2027年5月ごろです。
需要が急増した理由
2025年12月15日の法改正(法案C-3)により、その日より前に生まれた人は、カナダ人の先祖から連続した系譜をたどれるなら世代数に関係なくカナダ市民に該当することになりました。米国では、家族が何世代にもわたり米国内だけで暮らしてきた場合でも対象になり得ます。とくに1840年から1930年にかけて約90万人のフランス系カナダ人が米国北東部に移住した歴史があり、ニューイングランドには該当者が多く存在します。
改正後の2025年12月中旬から1月末までに、市民権の血統申請が1万2千件以上集まりました。2026年1月には、米国からの申請が他の主要9か国の合計を上回りました。カナダ各地の公文書館にも照会が殺到し、ケベック州の国立図書・公文書館(BAnQ)では請求件数が3000%増でした。
多くの米国人がカナダへの即時の移住ではなく、変動の大きい時代に備える「2冊目のパスポート」を目的に市民権証明を求めています。市民権証明はカナダ旅券の申請に必要です。
カナダ市民権で得られる主な権利
- カナダへの自由な入国、国内どこでもの居住・就労が可能です。
- 居住を開始すれば、州や準州の公的医療保険の対象になれます。
- 市民権証明を受け取るとカナダ旅券を申請できます。現在の指標では182か国にビザなしまたは到着ビザで渡航できます。
- 米国市民がカナダ市民権を得ても、カナダで世界所得課税が課されることはありません。カナダは米国のような世界所得課税を採用していません。
自分が該当するかの確認方法
2025年12月15日より前に生まれ、カナダ人の先祖から連続した系譜を証明できる人は、市民権に該当します。出生地は問いません。親や祖父母がカナダに住んでいたか、カナダ旅券を持っていたかどうかも条件ではありません。
該当するか不明な場合は、家系図を作る、親族に話を聞く、家庭に残る記録を集めることから始めます。申請には、先祖から自分までのつながりを示す書類が必要です。
- 例:出生証明書、洗礼証明、結婚記録、死亡証明など
処理時間の算定方法と確認
処理時間は、現在の待機件数、担当部門の人員体制、今後見込まれる新規申請数にもとづく「将来予測」で算出され、毎月更新されます。申請が急に増えると、見込みは短期間で変わります。
自分の申請時期にもとづく残りの処理時間は、カナダ政府のオンラインツールで確認できます。
参考サイト
Proof of Canadian Citizenship(申請案内)
https://www.canadavisa.com/applying-for-proof-of-citizenship.html?utm_source=cicnews.com&utm_medium=article&utm_campaign=2026-05-13_now-a-one-year-wait-for-proof-of-canadian-citizenship-certificates-as-thousands-of-americans-apply_75363
法改正の概要(Bill C-3)
https://www.cicnews.com/2025/12/breaking-bill-c-3-takes-effect-giving-many-a-clear-pathway-to-canadian-citizenship-1263495.html
2冊目のパスポートとしての需要
https://www.cicnews.com/2026/05/the-canadian-passport-has-become-americans-backup-of-choice-0575228.html
ニューイングランドの家系に多い理由
https://www.cicnews.com/2026/04/quarter-of-new-englanders-can-get-canadian-passports-in-wake-of-citizenship-law-changes-0474053.html
CIC News
There’s now a one-year wait for proof of Canadian citizenship certificates, as thousands of Americans apply(英語)